温泉の効能「神経痛・腰痛…」は間違い?

すいません。過剰なタイトルでした(笑)
間違いではないのですが…

温泉の効能が「神経痛・腰痛…」の何がおかしいのか?

テレビの温泉レポートで、「効能は?」「神経痛・腰痛・関節痛…」という説明聞いたことありませんか?

実はこれ、家のお風呂でも同じです (」゜ロ゜)」ナント

間違いではないのですが、温泉のレポートでわざわざお風呂の効能を言うのも変ですね。

それでは温泉の効能って何?

温泉(※①)には『適応症』という正式に認められた(※②)効能があり、この適応症は二つに分類されます。

  • 一般的適応症
  • 泉質別適応症

※① 正確には療養泉
※② 「温泉法第18条第1項の規定に基づく禁忌症及び入浴又は飲用上の注意の掲示等の基準」(平成26年7月1日付け環自総発第1407012号環境省自然環境局長通知)
※ 温泉や療養泉の詳細は以前のブログもご覧ください

一般的適応症というのは

全ての温泉での効能がある症例です。

「温泉」と言ってはいますが「温度が25℃以上」であれば良いので、結局「家庭のお風呂での効果がある症例」と同じです。

その効能は…

筋肉若しくは関節の慢性的な痛み又はこわばり(関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、神経痛、五十肩、打撲、捻挫などの慢性期)、運動麻痺における筋肉のこわばり、冷え性、末梢循環障害、胃腸機能の低下(胃がもたれる、腸にガスがたまるなど)、軽症高血圧、耐糖能異常(糖尿病)、軽い高コレステロール血症、軽い喘息又は肺気腫、痔の痛み、自律神経不安定症、ストレスによる諸症状(睡眠障害、うつ状態など)、病後回復期、疲労回復、健康増進

お風呂に入ると効果があるこれらを「温泉の効能」として言うのは少し違いますね。

しかし、お風呂の効能ってすごいんですね!

泉質別適応症というのは

その名の通り温泉の泉質ごとに認められた効能です。

例として、単純温泉に次いで多い塩化物泉の効能は…

きりきず、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥症

主に皮膚疾患に効果があるようです。これこそが「温泉の効能」なのです。

どうやったらわかるの?

温泉施設では「温泉分析書」を掲載していますが、その中か近くに「泉質別適応症」として記載されています。

金城温泉の泉質別適応症は?

金城温泉の泉質別適応症、つまり「ここならではの効能」は、公衆浴場では男女それぞれの脱衣場、家族風呂ではロビーの看板でわかります。

金城温泉は「きりきず・やけど」など皮膚疾患に効果があります。

※ 2014年7月1日の改正により効能が改められ、金城温泉の効能は「きりきず、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥症」に変わっています。

禁忌症というのもあります

「適応症」とは逆に、入浴の注意事項を表す「禁忌症」というものもあります。

「適応症」と同様に掲示されていますので、一度目を通しておくことをお勧めします。

”一般的禁忌症”
病気の活動期(特に熱のあるとき)、活動性の結核、進行した悪性腫瘍又は高度の貧血など身体衰弱の著しい場合、少し動くと息苦しくなるような重い心臓又は肺の病気、むくみのあるような重い腎臓の病気、消化管出血、目に見える出血があるとき、慢性の病気の急性増悪期

※ 参考文献:温泉ソムリエテキスト(平成27年版)
※ 文書中、「いらすとや」様のイラストを使用しております。 該当するイラストの著作権は「みふねたかし」様が所有されています

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