温泉という言葉はなじみ深いですが、そもそも「温泉」って何なのでしょうか?
温泉法による「温泉」
ちゃんと法律で定められた条件があります。
- 「温度」が25℃以上
または、 - 「成分(19種類のうち一つ以上)」を基準値以上含む
一般的な井戸水が16~18℃なので、けっこう冷たくても温泉なんです。
一方で、特定の成分さえ入っていれば、井戸水と同じような冷たさでも温泉です。
ん?「または」?
やっぱり温かい井戸水は温泉なんだ
25℃以上ある井戸水は「温泉」と言って良いのです。
ただし、普通の井戸水を温めても「温泉」とはいえません。 また、海水は条件の2番目を満たすのですが「温泉」ではありません。
なんだかスッキリしませんね。
では、井戸水とあまり変わらない温泉とそれ以外をどのように判断すればよいのでしょうか?
温泉を質で分けてみよう(療養泉)
温泉に浸かることは身体に良いと言われています。
そこで、温泉の中でも「体に良い温泉」を療養泉とし、その特徴ごとに名前が付けられました。
最近はあまりみなくなりましたが、テレビの温泉レポートと言えば、
「泉質は?単純硫黄温泉」
「効能は?肩こり、神経痛…」
この「泉質名」や「効能」を言える温泉が療養泉です。
療養泉にも定められた条件があります。
- 「温度」が25℃以上
または、 - 「成分(8種類のうち一つ以上)」を基準値以上含む
ん?「または」?
成分の条件は厳しくなりましたが、やはり「温かい井戸水も療養泉」なんです。
しかし療養泉では名前により種類が分けられます。
温かい井戸水は「単純温泉」
条件の2番目を満たさない、温かい井戸水は単純温泉と呼ばれます。
単純という名前ですが、療養泉ですのでちゃんと効能・効果が認められています。
神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え性、病後回復期、健康増進
単純ではない「単純温泉」もある
ここまで見ると、「単純温泉は井戸水と変わらないから効果があまりない」と思われるかもしれませんが、実はそうでもないケースも存在します。
それについてはまたの機会でお伝えします。