温泉と入浴剤は何がちがうの?

お風呂に入浴剤は入れていますか?

幸運にも私は勤務先に温泉があるため、あまり家のお風呂に入ることはないのですが、入る時は必ず入れます。

最近の入浴剤には「○○温泉の湯」と書いているくらいなので、温泉と入浴剤の違いは養殖と天然くらいの違いで、ほとんどいっしょだと思っていませんか?

「温泉」は濃い!

天然の温泉と入浴剤は「濃さ」が全く違います。

多くの温泉は、温泉の水1リットルに対して1グラム以上の温泉成分を含んでいます。

塩類泉と呼ばれる、温泉全体の4割ほどの温泉が該当します。
古い資料しか見つからなかったので最新のデータは不明ですが、残りのおよそ4割が単純温泉であり、2割が特殊成分を含む温泉です。

1グラムって多いのか、少ないのかわかりづらいですね。

家庭のお風呂はおよそ180リットルのお湯をためます。
つまり、温泉を家庭のお風呂に溜めると、温泉成分が180グラム入っていることになります。

一方、家庭用の入浴剤は30グラム~50グラム程度をお湯に溶かします。

つまり、温泉は入浴剤の3~6倍多い温泉成分を含んでいることになります。

温泉は入浴剤より濃い

金城温泉は10倍以上濃い

金城温泉の温泉成分は水1リットルに対して2.8グラム含みます。

ということは、家庭の浴槽180リットルでは500グラムの温泉成分が入っていることになります。

実に入浴剤の10~17倍です!

「温泉」は複雑系

濃さだけではありません。

天然の温泉には色々な成分が含まれ、その色々な成分が作用し合い「何だかよくわからないけど効く」という作用がはたらきます。

そのため入浴剤より「複雑な効果」があるようです。

あいまいでごめんなさい。
成分の作用が複雑に影響しあっての効果なので、必ずしも解明できない、または解明しにくいようです。

もちろん入浴剤も良い!

家庭用の入浴剤が良くないわけではありません。

温泉成分に限りなく近い成分を含む医薬部外品は、薬事法で「効能」を認められています。

また気分に合わせて、好きな「かおり」や「」を楽しむことができる入浴剤は、疲れを癒し明日への元気をくれるような気がします。

入浴剤には、天然の温泉から採取された「湯の華」のようなもの。または天然由来の植物や漢方などの「薬湯」などもあります。

ということで

天然と養殖のお風呂。どちらも大好きです!

※ 参考文献:温泉ソムリエテキスト(平成27年版)
※ 文書中、「いらすとや」様のイラストを使用しております。 該当するイラストの著作権は「みふねたかし」様が所有されています

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