温泉ソムリエである店主むらさきが、ちょっとソムリエっぽい視点で温泉の素晴らしさをお伝えします。
突然ですが温泉地ランキングです
先日、温泉ソムリエが選ぶ「温泉ランキング」が発表されました。
1位は断トツで「草津温泉」。泉質の良さに負けない街の雰囲気の良さが魅力ですね。
石川県では「山中温泉」が22位に堂々ランクイン!
泉質や雰囲気などマニアックな要素に人気が集まる中、正統派の温泉地としてかなり上位人気だと思います。
今回ご紹介する「黒川温泉」は第7位。
初めて訪れた場所ですが、行ってみるとその人気の理由が少しわかった気がしました。
今回お邪魔したのは熊本県「黒川温泉 山みず木」さんです。
黒川温泉 山みず木さん(熊本県)
別府温泉から阿蘇山の方向に車で1時間半ほど(湯布院から1時間ほど)。
人気の宿泊施設なのですが日帰り入浴もできます。
肌しっとり温泉(塩化物泉)
お風呂に入ることで塩の成分が「パック」となり、保温効果が高いです。
またコーティング効果が、保湿剤(化粧水)のような役目をはたしてくれます。
- 温まりの湯:塩の成分で湯冷めしにくく保湿効果が高い
- 傷の湯:殺菌効果で傷に効く
体ぬくぬく温泉(芒硝泉)
ナトリウム成分による保温効果で、体が良く温まります。
- 温まりの湯:保温効果が高く温まる
- 傷の湯:殺菌効果で傷に効く。痛みを和らげる鎮静作用も
店主むらさきのおススメポイント
川沿いの野天風呂
すごく広い露天風呂のすぐ横には綺麗な川が流れています。
小さな滝もあり水の音が心地よいです。
見ているだけでも癒されるものが、お風呂に浸かりながら堪能できるのですから、気分は最高です。
たまたま”独泉(他のお客さまがいらっしゃらない貸し切り状態の造語)”できたのですが、どんな格好で入浴したのかはご想像にお任せいたします。( ̄ー ̄)ニヤリッ
快適な源泉掛け流し温泉
源泉の泉温が90℃以上あるのですが、「湯使い」がうまく浴槽の温度は適温でかけ流されていました。
ほのかな硫黄の香りと、お湯に浮かぶ白い「湯の華」も温泉気分を高めてくれます。
多くの温泉マニア(笑)がそのようですが、湯口の温泉を飲んでみるのですが…かなり激熱で悶絶し味わうどころではありませんでした(苦笑)。
風情ある街並み
渓谷の中の温泉地という事もあり、自然とうまく融合されています。
いわゆる「温泉街」とは異なり、黒塗りの木が特徴的な田舎の民家のような施設が森のなかに点在する街並みです。
入浴施設に行きつくまでの風景でも期待感が膨らみ、その期待を裏切らない温泉と施設に大満足です。
「山みず木」さんだけでも素晴らしいのですが、黒川温泉という一つのまとまりでゲストをお迎えしている雰囲気を感じます。
入湯手形
今回私は時間の都合利用しませんでしたが、黒川温泉ではお得に日帰り入浴できる「入湯手形」を発行しているようです。
黒川温泉のドン
恥ずかしながら、今回の旅を計画するまで黒川温泉の場所どころか名前すらを知りませんでした。
このブログを書くために少し調べてみると、ここ30年ほどの期間に無名の温泉を現在の人気の温泉地へと再生されたとのこと。
統一感がとれた雰囲気はこの取り組みの一環だったのですね。
本当に偶然でびっくりしたのですが、なんとなく目をやった金城温泉の書棚にこんな本が!?
熟読してまた訪れようと思います。
※ 参考文献:温泉ソムリエテキスト(平成27年版)