「掛け流し温泉」という言葉は聞いたことがあると思います。
入浴施設のお風呂はお湯の使い方で大きく2つに分けられます。
- 掛け流し方式
一度浴槽に入ったお湯は使わない - 循環ろ過方式
浴槽のお湯をきれいにしてまた使う
今回は「循環ろ過方式」のお風呂について説明したいと思います。
「掛け流し方式」については以前のブログで取り上げています。
掛け流し方式は簡単ではない
古いお湯を使わないのであれば、当然「掛け流し方式」の方が新鮮で清潔感があり良さそうですね。
しかし掛け流しは簡単ではありません。
奇跡的に最適な湯量や湯温の温泉でなければ、多くの努力とコストが必要になります。
そのため温泉を使う入浴施設でも、多くは「循環ろ過方式」を使用しています。
金城温泉も循環ろ過
金城温泉でも「循環ろ過方式」を使っています。
「掛け流し方式」の浴槽もあるのですが、1階・銭湯と2階・家族風呂の全ての浴槽を掛け流し方式にするためには湯量が全然足りません。
そのため、銭湯の一部の浴槽のみ「掛け流し方式」として、他を「循環ろ過方式」にしています。
循環ろ過方式はいわゆる「追い炊き」
「循環ろ過方式」と聞くとややこしそうですが、ご家庭のお風呂の「追い炊き機能」と同じです。
登場人物(?)ご紹介
- ろ過機(お湯のゴミを取ります)
- クロリネーター(お湯をきれいにします)
- 熱交換器(お湯を温めます)
ろ過機(お湯のゴミを取ります)
髪の毛や垢などのゴミを取り除きます。
一般的に取るゴミの大きさで2つの段階があります。
- ヘアキャッチャー(髪の毛と大きなゴミを取り除く)
- ろ過機(微細な異物を取り除きます)
この中にお湯を通すことできれいなお湯になります。
クロリネーター(お湯をきれいにします)
水道水やプールの殺菌でも使われる塩素消毒を行います。
「銀イオン」や「紫外線」、「オゾン」など殺菌手段もいろいろあるようですが、塩素による殺菌・消毒が今でも一般的のようです。
熱交換器(お湯を温めます)
お風呂のお湯の周りに、熱いお湯(70~80℃くらい)を流して温めます。
直接ボイラーの熱で温めることもありますが、金城温泉は温泉なので間接的に温めて温泉の成分を壊さないようにします。
お湯がきれいになって浴槽に戻るまで
「循環ろ過」はこれらのメンバーの働きで、ふたたび浴槽に注がれる仕組みです。
「掛け流し→衛生的」ではない
湯量が足りないのに「ちょろちょろ」と掛け流しにするところもあるようです。
この場合、浴槽のお湯がなかなか入れ替わらないので、かなり不衛生な状態かもしれません。
ろ過循環方式は、各々のメンテナンス(清掃)をきちんと行っていれば、とても衛生的な方法なのです。
「不衛生な掛け流し」よりも、「メンテナンスされたろ過循環」の方がきれいなお湯なのです。
気持ち良いお風呂を提供します
お風呂屋さんは保健所のサポートもあり、とても衛生面を気を付けています。
「裏で頑張っているんだろうな…」と思いつつ、またお近くのお風呂屋さんに足を運んで癒されてくださいね。
おまけ
今回文書中に使われなかったキャラクター「たんく君」。
このまま表に出さないのが可愛そうになる出来栄えだったのでここで登場!
※ 文書中、「いらすとや」様のイラストを使用しております。 該当するイラストの著作権は「みふねたかし」様が所有されています
※ 文書中、「妻むらさき」のイラストを使用しております。 著作権どうのこうのより褒めてもらえると本人喜びます!